広い宇宙の中ただ一つ生命を持った地球。いや本当は一人ではないはずだ。
澄み切った夜空の向こうに満月が見える。
こんな夜は何だか胸騒ぎがする。
ずっと心の中にしまいこんでいた思い出。そんなようなものだろうか。 実際こんな思いをしたのは初めてである。
とその時だ。夜空にすっと一筋の光が横切った。む何だろう。またすっとである。 町の向こう側が明るくなった。 これが終わりの始まりとはそのとき考えてもいなかったのだ。
その日はそのまま、眠りについた。明くる日は今日の続きが来るはずであった。 しかし、それは見事に打ち破られたのである。テレビをつけると、アナウンサーかせ何やらまくし立てている。巨大隕石の追突現場より中継とか言っている。テレビのカメラがその現場を映し出す。隣町だ。隣町の丘の中腹に大きなクレーターのような穴があいている。 それは爆発が起こったかのように辺りの木々がなぎ倒されているのであった。 突然その場所に行きたくなった。特に深い意味はないが・・・心の底からの叫びとでも言うのであろうか。
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